小学生が習い事でサッカーを始めると、かかる費用はどうなっていくか?<後半編>

子供に関わる出費で、大きな割合を占める習い事。

「小学生が習い事でサッカーを始めると、こういうところで出費があるのか…」

「えっ、知らない間に今月こんなに使ってる…」

 

サッカー未経験の保護者にとっては、月謝や用具代など事前に把握できる費用(前半編)の他に、始めた後から気付く費用があります。

ここでは、学年別に適宜発生する費用について考えていきたいと思います。

小学生が習い事でサッカーを始めると、かかる費用はどうなっていくか?<前半編>

 

小学1~2年生


・飲料代 千円程度/月

スポーツ飲料やゼリー飲料などの、栄養補給を目的にした飲料代です。

低学年は代謝機能が未熟であるため、熱中症対策として塩分(ナトリウム)と糖を含んだ飲料を摂取する必要があります。

アクエリアスやガッツギアなど、片手で飲みやすいパウチ入り飲料が人気があります。

 

・子供乗せ電動アシスト自転車 10万円~15万円

低学年の間は子供が1人で練習に行けないため、保護者は自宅と練習場を何度も往復します。

練習場の近くに車を停められないこともあり、多くの保護者は自転車で送り迎えしています。

子供の体重プラス、サッカー道具で荷物も増えることから、子供乗せ電動アシスト自転車を使っている家庭は多いです。

特に練習場は少し離れた高台などにあることも多いので、使用頻度を考えると購入する価値はある様に思います。

 

・JFA(日本サッカー協会)のサッカーイベント 無料~500円/回

JFAはグラスルーツ活動として、キッズ向けのサッカーイベント(JFAフェスティバル)を定期的に開催しています。

事前に申し込みが必要ですが、手頃な価格でありながら設備の整った環境でサッカーを楽しむことができます。

親子で参加、レディース限定、プロ選手が直接指導など、保護者の方も楽しめる内容であり、普段の練習では物足りないと思っている子供にはお勧めのイベントです。

詳細は各都道府県のサッカー協会のHPで確認できます。

 

・その他サッカーイベント 無料~千円/回

サカママフェスタ

株式会社ソル・メディアが運営するメディア『サカママ』が開催するキッズ向けサッカーイベント。

ちなみにソル・メディアは、雑誌footballista (フットボリスタ)を発行している会社です。

キッズ向けのカップ戦やママ向けの講座、スポンサーの商品が貰えたりと小さな子供でも楽しめる内容です。

 

スポーツ施設のイベント 無料~数百円/回

自治体が運営する施設で開催するイベントや、民間のフットサルコートで開催されているイベント。

子供の日や夏休みなど、家族で参加しやすい時期にあわせて企画されることも多いです。

サッカー初心者が多く、実際に施設を利用できるので、習うかどうか迷っている方にお勧めです。

各施設のHPや地域情報誌などに情報が載っています。

 

【番外編】

JFAユニクロサッカーキッズ 無料

ユニクロが支援する全国規模のキッズ向けサッカーイベント。

6歳以下(小学生は参加不可)となりますが、ゲーム形式中心で保護者も盛り上がるイベントです。

同じユニフォームで子供が走る姿は、サッカーの楽しさを親子で共有できる時間になります。

子供がジュニアサッカーを始める時に、サッカー未経験の保護者が気になること

 

小学3~4年生


・自転車 1万5千円~3万円

小学3~4年生頃から、徐々に自転車で練習場に来る子供が増えてきます。

兄弟がいる家庭なら行きは子供だけで行き、帰りは保護者が迎えに来るという感じです。

運転技術が未熟なので、水筒など重たい荷物やボールを前カゴに載せると不安定になりやすく注意が必要です。

リュックを使用するなら、前カゴのないBMXやMTBのような自転車が丈夫で良いと思います。

 

・試合参加費 数百円~千円/回

大会や対外試合は、練習場と異なる会場で開催される場合、施設利用料が発生します。

参加チームで利用料やトロフィー代などを頭割りすることが多いです。

良い施設や大きな大会になると参加費が高くなりますし、上手な子供は飛び級をするので費用は倍になります。

 

・選手登録費+写真代 2千円程度/回

4年生から始まる公式戦に出場する場合は、JFAへの選手登録が必要となります。

選手登録は1年毎に更新するので、卒団するまで毎年かかります。

 

・ダブルスクール費 5千円~1万円/月

子供の運動量が増え、掛け持ちを始める子供が増えてくる時期です。

例えば、週末のスポ少と平日のサッカースクールやフットサルスクールの組み合わせなどです。

ボールを使わない体幹トレーニングや、足技を強化するドリブルクリニックなど、専門分野に特化したスクールもあります。

 

低学年に比べると、少しずつ競技スポーツの要素が加わり、いわゆる” レギュラー争い “が始まるのがこの時期です。

仲の良い友達が通い出すと、「僕も行きたい」「うちの子も通わせてみようかしら」となってきます。

 

・スポーツ観戦費 無料~千円/回

この年代からスポーツ観戦を楽しめる年代になってくるので、応援するチームの試合を見に行く機会が多くなります。

熱心な子供ならファンクラブに入ったり、年間パスポートを購入したりと観戦に使うお金が増えます。

サッカーに限らず、スタジアムで観る一流選手のプレーは、普段の生活や練習からは得ることができない感動や経験を与えてくれます。

どのクラブも、小学生を対象とした招待試合を開催していますので、HP等で確認すると良いと思います。

Jクラブでは、エスコートキッズやフラッグベアラーを随時募集しており、思い出に残る楽しいイベントになります。

サッカーを続けることと同じくらいサッカーを辞めることを考えていこう

 

小学5~6年生


・遠征費 千円~3千円/回

高学年になると本格的な公式戦が始まります。

強豪チームになればなるほど対外試合に呼ばれる機会が多くなり、遠征回数が増えていきます。

参加費や交通費、現地での飲食費を含めると、少なくても千円程度はかかってくると考えましょう。

 

・合宿費 1万円~3万円/回

春休みや夏休みを利用した所属チームの対外試合を兼ねた合宿です。

遠征費に宿泊費が加算されるため、保護者の負担は大きいですが、チームメイトと共有する時間は代えがたいものがあります。

また、合宿から帰ってくる子供の姿は、数日前とは異なる成長した姿になっており、幸せを感じる時でもあります。

 

・海外クラブ合宿費 2万円~20万円/回

バルセロナやレアルマドリードなど、海外有名クラブが主催するジュニア世代を対象としたサッカーキャンプです。

10万円以上する高額なコースもあり、海外クラブが日本のマーケット開拓を強化していることが伺えます。

一番の注目は、優秀な選手はMVPとして選ばれ、本国の練習に参加できるという特典です。

FC東京で活躍する久保建英選手は、このキャンプでMVPに選ばれたことをきっかけにしてバルセロナ入団が決まりました。

また、レアルマドリードに所属する中井卓大(ピピ)君も、このキャンプをきっかけに、その後海外で活躍しています。

一時より少し落ち着きましたが、海外を目指す子供にとっては、チャンスを掴むひとつの手段となっています。

 

・観戦に行く保護者にかかる費用 千円~数千円/回

保護者が試合会場に行くまでの交通費や駐車場代、観戦会場での飲食代など。

低学年は近隣チームとの対戦が多く、それほど大きな負担にはなりませんが、高学年になると遠征もあり、駐車料金、ガソリン代など移動関連の出費が大きくなります。

また、試合会場で購入する飲食費も意外とかかります。

特に夏場は、水筒の飲み物が足りなくなることもあり、コンビニや自販機で購入するケースが増えます。

家から持って行くこともできますが、その分荷物が増えるので節約のバランスが難しいところです。

 

費用に値するものが、何であるかを伝えよう


育成年代の子供とその保護者の関係は、プロ選手とスポンサーの関係に近いと考えています。

保護者は子供たちがサッカーに集中し、上達できる環境を整える。

子供たちは日々のサポートに感謝しつつ、その日の出来事をしっかりと伝える。

そういったWin-Winな関係であったほうが、お互いの求めるものを交換しやすいはずです。

 

スポーツ選手は、スポンサーやファンが支払うお金によって、年俸が支払われています。

したがって、スポンサーが望まないパフォーマンスや言動をしている選手は、苦言を呈されても仕方ありません。

それは子供であっても同様で、「あの子のためにしてあげたい」と思わせる” 何か “を生み出す必要があります。

勝利だったり笑顔だったり、健康でいることだったり感謝の言葉だったり、黙々と続けることだったり、、、。

スポンサーが” 誰か “によって、その” 何か “は変わってくるように思います。

 

習い事の中で私たちがどんな時に感動したり、心が動かされるのかを時々話してみる。

そうすることで、周りの人に愛される術を自然と考えるようになっていくのではないかと思います。

【保護者向け】少年サッカーにおける観戦ポジショニングの重要性

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