ジュニアサッカー関西ナンバー1を決める大一番!フジパンカップ関西大会2020

ヴィッセル神戸の初優勝で幕を閉じた『2020年フジパンカップ関西大会』

関西小学生年代のビッグタイトルのひとつとなる今大会は、兵庫県のチームが10年ぶりにタイトルを奪還する結果になりました。

ジュニアサッカーでは、世代ごとに冠スポンサーが付く大会がいくつかあり、各地域に密着した企業が協賛しています。

実は知らないことが多いジュニアサッカーの公式戦。今回はフジパンカップ関西大会について触れてみたいと思います。

 

2020年9月のJグリーン堺。

コロナ禍で各地区の大会が延期や中止になる中、例年に違わず息を飲むような熱い戦いが繰り広げられました。

関西地区ではテレビ放送があったり、YouTube公式チャンネルでライブ配信されていたのでリモート観戦した方も多かったのではと思います。

大会開催の決断や安全に運営するための対策には、大会関係者や協賛企業の大変なご苦労があったかと思います。

選手や保護者がこうして試合を観ることができたのは、そういった方々のご尽力があったことを忘れないようにしたいものです。

 

フジパンカップ関西大会って、どんな大会?


フジパンカップは、全国を9地区に分けて各地区のナンバーワンを決める大会です。

『本仕込』『ネオバターロール』『アンパンマンのミニスナック』で知られるフジパングループが協賛しています。

現在は全国で開催されていますが、関東・東北地方に比べると九州・中国・東海・関西地区など西日本のほうが歴史が古い大会となっています。

フジパングループHPより

 

その中でも関西大会は今年で26回目と歴史があり2府4県の約1,000チームが参加します。

予選に当たる大会がU-11年代で開催されるため、実質5年生が出場する一番大きな大会であり、小学生年代の集大成ともいえる全日を占う前哨戦になっています。

関西大会に出場するには、大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山で都道府県ごとの予選を行い、上位4チームに出場権が与えられます。

 

大阪では大阪市地区・泉南地区・泉北地区・豊能地区・南河内地区・中河内地区・三島地区の7地区に分かれおり、まずは各地区でリーグ戦を行います。

そして地区リーグ戦の上位チームが、三井のリハウス大阪小学生サッカー大会 U-11(中央大会)と呼ばれるトーナメントに進みます。

まずは地元のチームと出場枠を争い、この中央大会に出ることが各年代の目標となります。

 

① 地区リーグ戦 ⇒ 地区代表トーナメント ⇒ 中央大会出場

② 中央大会トーナメント(48チーム) ⇒ 上位4チームがフジパンカップ関西大会出場

※中央大会で勝ち進むごとにベスト32、ベスト16となり、大阪の強豪チームとして知られるようになります。

 

2020年の中央大会は、地区シードを加えた48チームで行われました。

中央大会は各地区の強豪が集まるため、J下部チームや普段対戦することがないチームとの対戦があり、保護者にとっても楽しみな大会になります。

会場の設備、審判ライセンスを持つ主審と副審、選手とコーチの一体感、観客の熱気。

年代として初めて挑む大きな大会で感じる高揚感は、普段の試合では味わえない公式戦ならではの経験です。

 

同じ公式戦でも、都道府県によって大会やレギュレーションが違う


ジュニアサッカー(4種)では、地域のサッカー協会が開催する公式戦とJFAが開催する公式戦があります。

大阪地区では、前者の代表するものとしてフジパンカップやライフカップ、ニッポンハムカップがあり、後者の代表するものとして、全日本U-12サッカー選手権大会(全日)があります。

大阪以外の地域の人からすると、全日以外は「なにそれ?」という感じになるかもしれません。

なぜなら、都道府県によって開催される公式戦が異なり、大会名が異なるからです。

 

関西大会ではU-11であるフジパンカップも、関西以外ではU-12まで出場できる地区があります。

今年は9月に延期となったことで実質U-12の大会になりましたが、例年であれば、強豪チームが集まる中央大会に出場することを目標に5年生をスタートしていきます。

このように、域協会主催の公式戦は、協会によってレギュレーション(規則、規定)が異なり、地域特性に応じて出場できる年齢や大会形式が決まるのが特徴です。

 

また、JA全農が協賛する公式戦であるチビリンピックは、前後半ではなく12分の3ピリオド制となるため、16人以上選手登録ができるチームでないと参加できません。

第1ピリオドと第2ピリオドは選手全員が入れ替わる必要があり、チーム全体の団結力が試される稀有な大会でもあります。

そのため、本来の意味で言う小学生ナンバーワンチームを決める大会は、JFAが主催となり全国のチームが統一したレギュレーションの下で行う『全日(ぜんにち)』であると言えます。

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見えない相手と戦う大会となった関西大会


コロナウィルスの影響で、関西地区は当初の3月開催から9月に日程を延期しての開催となりました。

コロナ禍で高校野球を始め多くの大会、他地区のフジパンカップが中止となる中での開催は、それぞれの人にとって公式大会の意味を考えさせられるものでした。

会場となるJグリーンは大阪湾に面する開けた立地にあり、使用するコートが一番奥で少し隔離された場所であったことは幸運であったように思います。

また、台風が近づく不安定な天候でしたが、当日は雨が降る時間帯はあったものの、心地よい風が吹く最高のコンディションに恵まれました。

出場する選手や保護者、大会運営者の方は、天気予報を何度も見たり新規感染者の情報をチェックしたりと、様々な思いが交錯する葛藤があったように思います。

今年に限っては「さすがに無理だよね」とあきらめていた人もいたと思いますが、大会に向けて準備した日々には、まさに関わる人の「あきらめない気持ち」があり、その思いが通じたかのような大会開催となりました。

マスク着用、応援禁止、受付での検温、2m以上離れての観戦といった、通常とは全く異なる状況下で粛々と大会は行われました。

正解のない暗中模索の大会運営は、子供たちの発表の場を確保したいという思いと、絶対に感染者を出さないという決意が伝わってくるものがあり、保護者側にも協力する姿勢が各チームで取れていたように思います。

観客席は使用禁止となっていたため、保護者はソーシャルディスタンスを保ちながらグラウンドを取り巻くように観戦していました。

また、大会関係者の方が、検温が済んだ人かどうか、密が起きていないかを確認しながらグラウンドを巡回しており、人が集まっているところがあれば「もうすこし距離を保ってください」と声掛けをしているのが印象的でした。

ボールの蹴る音しか聞こえない会場は、大会が始まろうとしている緊張感と、ウィルスという見えない相手と戦う緊張感が入り混じる、誰もが経験したことがない雰囲気に包まれていたように思います。

 

いつものチームがいつもより輝いて見える大会


1発勝負のトーナメントでは、手の内を知り尽くしたチーム同士のガチンコ勝負や、無名チームがジャイアントキリングを起こす名勝負が毎年生まれています。

楽勝と思われていたチームがあっさり負けたり、予選でダメだったチームが見違えるような強さを発揮したり。

 

負けることが許されない状況で、自分のパフォーマンスをどこまで出せるのか。

地元のチームで上手な選手が、府県を超えて通用するかどうか。

保護者にとっても「こんなすごい選手がいるのか」「こんなに面白いサッカーをするチームがあるのか」と新しい発見がある大会がフジパンカップの魅力です。

 

また、関西ナンバーワンを決めるこの大会は、ここ数年大阪と奈良が優勝を二分する年が続いていました。

そのため、2020年大会は兵庫勢にとって10年ぶりの悲願の優勝であったこと、ヴィッセル神戸にとっては近年の育成強化が実った初優勝であったように思います。

 

決勝戦では3-0とアバンティ茨木の強烈な攻撃陣をヴィッセル神戸が完封しての優勝でした。

アバンティ茨木は、U-10のスポーツデポカップ、U-11のチビリンピック大阪大会を制したチームなので、組織立ったヴィッセル神戸の強さを感じる試合でした。

将来の主力選手を求めて、ジュニアユースを担当する指導者も観に来ていたのではないかと思います。

J下部のセレクションを受けたいと思っている選手であれば、フジパンカップで活躍し、名前を憶えてもらうことがプロへの一歩に繋がるかもしれません。

 

選手だけでなく、保護者や関係者にも物語がある大会


大きな大会になればなるほど、チームや選手だけでなく、保護者や関係者それぞれが様々な思いを持って大会に挑みます。

今大会はコロナ禍という予期しない状況で行われただけに、特別な感情を抱いていた人も多かったように思います。

チームワークが重要な団体競技にとって、チームメイトと会えない数か月間は、サッカーができる幸せを実感するきっかけになったのではないでしょうか。

 

厳しい自己管理を求められる時間は、「上手くなりたい」という気持ちをどれだけ持ち続けられるかをひとりひとりに問い続けました。

少しずつ緩んでいく緊張や誘惑を断ち切って、モチベーションを維持し、目標に向けてブレずにチーム全員が行動できたかどうか。

今年のフジパンカップ関西大会は、そういった選手やコーチや保護者の見えない物語が詰まった大会であったように思います。

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